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ミツバチの分蜂(巣分かれ)について
春から夏の時期にかけて木や軒下に大量のミツバチが集まって、かたまりになっている光景を見たことはありませんか?
ハチが大量に集まっているため、驚かれたり危険だと思われる方も多く毎年市にも相談が寄せられますが、これは分蜂といいミツバチが新しく巣を探している最中なのです。
ミツバチの巣は1匹の女王蜂と複数の働き蜂で構成されており、一つの巣に女王蜂は1匹だけしかいることができません。春先に新しい女王蜂が生まれると、古い女王蜂は新しい巣を作るため、約半分の働き蜂を連れて巣をでていきます。そのため、新しい巣を探すために途中で一時的に集まっているだけなので引っ越し先が見つかれば数時間から1週間ほどでいなくなります。
大量に集まっているため心配になると思いますが、特に人が危害を加えなければ、ハチが人を刺すことはありません。また、このまま巣を作ったりするのではと心配になるかもしれませんが、ミツバチは基本的に木の穴や軒下といった雨風が当たらないところに巣を作ります。巣に適したところを見つければいなくなります。
ミツバチは巣などに危険を感じると刺すこともある虫ですが、花粉を媒介するなど自然界の中で重要な役割を持っています。分蜂はミツバチが群れを増やしていくための重要な行動の1つです。 現在ニホンミツバチが減少しています。分蜂を見かけたら、むやみな駆除等を行わずに様子を見ましょう。