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開発工事にともなう埋蔵文化財の手続きの流れ
埋蔵文化財とは
埋蔵文化財とは、地下に埋まっている文化財(いわゆる「遺跡」)のことです。文化財保護法では、国民共有の財産である埋蔵文化財を保護するため、埋蔵文化財がある土地で土木工事や建築工事などの開発を行う場合の手続きを定めています。
太宰府市内で開発を計画している場合は、まずは、埋蔵文化財がある土地かどうかを文化財課に問い合わせてください。
手続きの流れ
発掘調査が必要な場所かどうかを調べる
埋蔵文化財事前審査申込書を文化財課に提出してください。
数日中に、対象地に埋蔵文化財があるか否かをお調べして回答します。
1.埋蔵文化財がある場合
(1) 国や県の史跡に指定されている場合
- 日本や福岡県の歴史を考えるうえで特に重要な土地であるため、現状を変更する行為には文化庁長官・福岡県教育委員会の許可が必要です。
- 工事内容によっては許可されない場合もあります。まずは、計画内容を市の文化財課に相談してください。
- その後、現状変更許可申請書を市に提出してください。
- 申請書の提出後、国(文化庁)での審議や許可には、最低でも3か月程度かかります。
(2) 国や県の史跡ではないが、埋蔵文化財がある場合
埋蔵文化財がある場合の手続きに進む。
2.埋蔵文化財がない場合
文化財保護法上の制限はありません。その他の関係法令を確認のうえ、工事に着手してください。
3.埋蔵文化財の有無が確認されていない場合
- 埋蔵文化財があるか否かを調べる調査(試掘)を行います。
- 埋蔵文化財発掘承諾書を提出してください。
- 承諾書の提出後、おおむね2週間以内に試掘に着手します。
- 一般的な個人住宅の場合、調査は1日程度で完了します(面積により異なります)。
- 試掘の費用は市が負担します。ただし、対象地が1万平方メートルを超える場合は工事をする人の負担です。
(1) 試掘の結果、埋蔵文化財があることが判明した場合
埋蔵文化財がある場合の手続きに進む。
(2) 試掘の結果、埋蔵文化財が確認されなかった場合
- 埋蔵文化財の手続きはありません。他の関連法令を確認のうえ、工事に着手してください。
- 工事中に埋蔵文化財等を発見した場合は、すみやかに太宰府市教育委員会に報告してください。
埋蔵文化財がある場合の手続き
- できるだけ埋蔵文化財を破壊することがないよう、工事内容を市と協議してください。
- 文化財保護法第93条に関わる発掘届を市に提出してください。
- 福岡県教育委員会が発掘届の内容を審査します。回答までは2週間程度かかります。
1.審査により、埋蔵文化財を破壊する恐れがあると判断された場合
- 発掘調査(本調査)を行います。
- 申込の順番により、発掘調査の着工までに1年以上必要な場合もあります。着工から完了までは数日から数カ月以上の期間を要します。
- 費用は原則として工事をする人の負担です。ただし、個人の専用住宅で国や県の補助を受けられる場合は、全額補助が出ますので、費用負担はありません。
- 調査期間や費用は、現場の広さや遺跡の状況により大きく変わります。工事の詳細が決定する前に目安をお示しすることはできません。
2.審査により、埋蔵文化財を破壊しないと判断された場合
- 保存条件付き工事に着手してください。
- 基礎工事への市職員の立会、もしくは埋蔵文化財を破壊しないように慎重工事をしてください。