本文
古代資料編
古代の大宰府は日本における外交・軍事機能の一翼を担うとともに、九州全体を統轄した最大の地方官衙であり、かつ九州における政治・経済・文化の中心でもありました。それゆえ、日本書紀をはじめとする正史、律令などの法制資料、万葉集などの文芸作品、あるいは観世音寺関係の文書など、さまざまな資料の中に大宰府を見いだすことができます。本書ではそうした資料より272点をとりあげて収録しています。
(約1,200ページ)
- 口絵
本書には、口絵のひとつとして「延喜五年観世音寺資財帳」(国宝、東京芸術大学保管)をカラー写真で収めました。また、本文にはその釈文と注解も収めており、これらは今後の延喜資財帳研究の基礎作業といえましょう。 - 概説
本文編に収めた資料を中心として、古代大宰府の歴史の流れが理解できるように概説を付しました。 - 本文編
古代の大宰府に関する資料272点を精選して収録いたしました。古代資料に少しでも親しんでいただき、また古代大宰府研究の現状にふれて、今後の研究の手引きとしていただけるように、それぞれの資料には読み下し、注釈、解説、参考文献を付しました。 - 附録
附録として「『延喜式』大宰府・管内諸国関係史料集成」「大宰府関係木簡集成」を収録しました。