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通信販売サイトの返金手続を装い、〇〇ペイといったコード決済サービスを利用して、返金ではなく逆に送金させる事業者に関する注意喚起
令和5年春以降、「HKR市場店」等と称するウェブサイトで商品を注文した消費者が、販売事業者から「欠品なのでPayPayを使って返金します」などと説明され、スマートフォンで返金手続を行ったところ、返金してもらうはずがいつの間にか送金してしまった、という相談が全国の消費生活センター等に寄せられています。
消費者庁が調査を行ったところ、上記行為を行う事業者が、PayPayといったコード決済サービスを利用して返金手続をするかのように欺き、逆に送金させるなどし、消費者の利益を不当に害するおそれのある行為(消費者を欺く行為)を行っていたことを確認したため、消費者安全法(平成21年法律第50号)第38条第1項の規定に基づき、消費者被害の発生又は拡大の防止に資する情報を公表し、消費者の皆様に注意を呼びかけます。
参考:消費者庁『通信販売サイトの返金手続を装い、〇〇ペイといったコード決済サービスを利用して、返金ではなく逆に送金させる事業者に関する注意喚起 [PDFファイル/2.58MB]』
事業者の概要
本件事業者が使用していた本件サイトの名称等は、下表のとおりです。
本件サイトの名称 | 本件サイトに係るドメイン |
HKR市場店 | rdpgk.minimumrisk.shop |
online store | oggi.ayzgyonsale.shop |
Suzanne | madrk.cnhmxbest.shop |
Typography | qbague.voidnetwork.shop |
(注1)本件事業者の実体は不明です。
(注2)実在する同名又は類似名称の事業者、ウェブサイト名と間違えないようにご注意ください。
(注3)本件サイトのURLが「https://〇〇.〇〇.〇〇」の場合は、〇〇.〇〇.〇〇部分が表中に記載のドメインとなります。
消費者庁から皆様へのアドバイス
注文しようとするサイトに不自然な点はありませんか。
本件サイトには、フィギュアなどのうち比較的ニッチな商品や中古スポーツ用品、高級ブランド品といった一般的に消費者が購買意欲をかき立てられるような商品を販売するとしていた点に特徴がある一方、その手口には、下記のような過去の偽サイトの事例と共通した点もありました。
- 商品価格が極端に安い
- 支払方法が限定的
- 日本語が不自然
- 個人名の銀行口座に振込みを求める
欲しい商品が掲載されているサイトを見つけたとしても、極端に価格が安い場合や初めて購入するサイトでは、運営元を当該サイト以外の情報も参考によくチェックすることが重要です。
スマホの操作を他人に委ねないでください。画面共有にも十分注意しましょう。
〇〇ペイは、買い物での支払のほか、アカウント同士で残高を「送る」こと及び「受け取る」ことができるものがあります。その利便性の高さから利用者は多く、本件でも被害に遭った消費者の中には〇〇ペイを普段から利用している方もいました。しかし、悪意のある事業者は、消費者以上に〇〇ペイの利用方法等を熟知しています。
よく知らない相手に対して安易にスマートフォンの画面共有を許可することや、よく分からない指示に従って操作することは、スマートフォンの操作を他人に委ねるのと同じことになりますので、絶対にやめましょう。
おや?と思ったら、相談しましょう。
〇〇ペイなどのコード決済サービス事業者は、疑わしい相手に送金をする際に警告メッセージを出すなどの対策をしており、見知らぬ人とは送金などのやり取りをしないよう注意を呼びかけています。
もし、「○○ペイで返金処理するしかない」と言われても、その場では一旦断って、まずは家族や知人等誰かに相談しましょう。また、少しでも変だなと思ったら、消費者ホットライン「1188(いやや!)」番や警察相談専用電話「#9110」番に相談してください。