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気候非常事態ゼロカーボンシティを宣言しました
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令和3年6月25日、気候が非常事態であることを認識し、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロ社会の実現を目指すために、「太宰府市気候非常事態ゼロカーボンシティ宣言」を発出しました。
宣言の発出式では、太宰府市環境審議会の浅野直人会長、環境省より本市に出向中の五味俊太郎総務部理事、地元大学生代表の川口桃恵子さん、地元小学生代表の兵連綾香さんにお集まりいただき、賛同者として宣言書にサインをいただいた後、環境省の中井事務次官とリモートで意見交換を行い、脱炭素に向けた展望についてお話しいただきました。
ゼロカーボンシティとは?
環境省が呼びかけている取組で、首長自らがまたは地方自治体が、2050年までに温室効果ガスまたは二酸化炭素の実質ゼロを目指す旨を表明した自治体を「ゼロカーボンシティ」と呼んでいます。太宰府市は福岡県で8番目に宣言しました。
※実質排出量ゼロとは
CO2などの温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と、森林等の吸収源による除去量との間の均衡を達成し、実質的に「ゼロ」となる状態のことです。
太宰府市気候非常事態ゼロカーボンシティ宣言文
近年、世界各地では、地球温暖化の進行により、豪雨や干ばつ、熱波等の異常気象や農作物や生態系への影響が観測され、その影響の大きさや深刻さから人類の生存基盤に関わる脅威となっています。我が国においても平均気温の上昇、台風の巨大化や集中豪雨の多発など、気候変動による多大な影響が顕在化しており、本市でもその地形的な条件から、豪雨による山間部の崖崩れや平野部の浸水被害、夏季の最高気温が38度を超える日が記録されるなど、異常ともいえる気象により市民の生活が脅威にさらされています。
2015年、多くの国々はパリ協定に合意し「産業革命前からの平均気温上昇の幅を2℃未満とし、1.5℃に抑えるよう努力する」との目標が設定されました。その後、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表した特別報告書において、この目標を達成するために、2050年頃には二酸化炭素排出量を実質ゼロとすることが必要との見解が示されました。日本政府においても令和2年10月に「2050年に脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言し、第204回通常国会では、このことを基本理念として織り込んだ地球温暖化対策の推進に関する法律の改正が行われました。今後その実現のための取り組みが自治体や企業にさらに広がっていくことと思われます。
本市では、平成2年に「太宰府市環境基本条例」を他市に先がけて制定し、平成6年には同条例に基づき「太宰府市環境管理計画」(第一次計画)を、国の第一次環境基本計画と時期をほぼ同じくして策定し「人と環境にやさしいまほろばの里・太宰府」を望ましい環境像に掲げ、市民、事業者、行政が力をあわせて環境まちづくりに先進的に取り組んでまいりました。
太宰府には、みどり豊かな自然やそこに棲む希少な生きもの、令和発祥の都として元号の名のとおり美しい調和を基調とした歴史的文化遺産が多く残されています。先代たちが守ってきた美しい自然や文化遺産に触れ合いながら安らぎを感じ、郷土を愛する価値観をこれからの社会を担う次世代に伝え、異常気象による影響の軽減を図り、安心・安全で誰もが希望を見いだせる持続可能な地域社会を作っていくことは、今を生きる私たちの使命です。
健康で文化的かつ快適に生活を営むことができる良好な環境を将来の世代に引き継ぐために、太宰府市は、すべての市民、事業者、団体等とともに、気候変動がもたらす影響が危機的な非常事態であることを認識し、連携を図りながら積極的に気候変動対策に取り組み、2050 年までに温室効果ガス排出量実質ゼロ社会の実現を目指すことを宣言します。
令和3年6月25日
太宰府市長 楠田 大蔵
・太宰府市気候非常事態ゼロカーボンシティ宣言文 [PDFファイル/1.89MB]
・小泉環境大臣からのメッセージ [PDFファイル/261KB]
太宰府市の取り組み
2050年までに二酸化炭素などの排出量実質ゼロを見据え、2030年までに2013年度比で46%削減する目標を設定し地球温暖化対策を進めていきます。
<市域の温室効果ガス削減>
・観光客による渋滞抑制対策、公共交通機関への利用促進。
・環境にやさしいライフスタイルやビジネススタイルの推進。
・ごみ減量72000人プロジェクト(生ごみ、紙類のリサイクル)の推進。
<公共施設からの温室効果ガス削減>
・公共施設等総合管理計画(今年度末策定予定)に基づく中長期的な最適化。
・公共施設等へのLEDや再生可能エネルギーの導入。
・コミュニティバスの電動化やオンデマンドバスの導入。
※包括連携協定を締結している九州電力株式会社とも連携して、民間の知恵を生かした脱炭素・活力のあるまちづくりを目指します。