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市長提案理由説明冒頭あいさつ(令和4年第2回(6月)定例会・令和4年6月9日)
皆様、おはようございます。
本日ここに、令和4年第2回太宰府市議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様におかれましては、大変ご多用の中にご参集いただきまして、厚く御礼を申し上げます。
福岡県では6月1日をもって「福岡コロナ警報」が解除されました。本市にもゴールデンウィーク前後からかつての賑わいが戻りつつある印象です。今なお油断は出来ませんが、反転攻勢に向けて踏み出す時期だと考えております。
一方、4回目のワクチン接種の予約受付も着実に進めており、明日10日から接種を開始致します。住民の皆様方をはじめ、来訪者の方々にも安心して過ごしていただけるよう、引き続き最善を尽くしてまいる所存であります。
また、先日直方市におきまして開催されました福岡県市長会の総会にて新たに中ブロックを代表する副会長に選出されました。井上県市長会会長をお支えしつつ、太宰府市民の皆様の声を今まで以上に反映させて参ります。
さて、令和4年度に入りまして各種施策につきましても可能な限り機動的に進めております。
ウクライナ情勢は今なお厳しさが続いておりますが、3月からいち早く取り組みましたふるさと納税避難民学生支援クラウドファンディングは市内外多くの方からご賛同いただき、現時点で総計1000万円を超えております。
ふるさと納税は昨年度おかげさまで速報値で9億円を超え、新たに始めました企業版も順調に推移しております。本市が抱える課題を解決していく上でも重要な財源であり、引き続き積極的に活用して参ります。
4月11日には本年度第1回となりますまちづくりビジョン会議を開催し、2期目公約の中核であります行財政改革、新しい公共、ニュー太宰府構想、世界に羽ばたく人材育成、企業誘致などを重点に位置付けました。
このテーマに従い5つのグループを形成し、ビジョン会議メンバーと庁内のプロジェクトチームが連携して今年度成案を得ようとする試みを開始しました。内外の英知を結集し、スピード感を持って公約実現に踏み出します。
昨年度からスタートしました令和発祥の都太宰府梅プロジェクトは、例年同様福岡農業高校の生徒の皆さんなどと梅の実の収穫を行いましたが、今年度は新たにクラウドファンディング寄附者の方々とも梅の収穫体験を行いました。
今後は収穫した梅の実の成分分析などを行うことで令和の梅としてのさらなるブランド化を図り、意欲的なグルメやスイーツの製品開発をさらに進め、本市を真の梅の都に飛躍させたいと考えております。
梅雨入りを間近に控え、災害への備えにも力を入れております。社会福祉協議会と災害ボランティアセンター設置についての協定を改めて締結致し、消防、警察、自衛隊の方々と災害危険箇所の視察を行いました。
また、市防災会議や職員の机上訓練も先週末立て続けに行ったところです。関係機関が連携、協力し、災害発生時の初動、緊急対応等の体制を整え、最悪の事態にも対応できるよう万全を期してまいります。
そして、中学校完全給食実現に向けた取組であります。この件については本市においては私の就任前から様々な議論が交わされてきたところであります。私の1期目、予期せぬ令和のご縁やコロナ禍もありましたが、任期終盤において5億円を公共施設整備基金に積み、中学校完全給食実施に向けての意思表示を行ったところです。
その後2期目を目指した市長選にて改めてその意思を示した上で無投票にて再選され、最初の3月議会施政方針において「本市の次代を担う中学生の教育環境をより充実させるため、学校給食法に基づいた中学校完全給食の出来るだけ早い実施に向け、全力を挙げてまいります。」と不退転の決意を述べました。
そうした政治的使命のもと、3月議会後早々に望ましい中学校給食の実現について教育委員会に意見具申を行い、市教育委員会から早期実施、さらなる食育の推進、費用対効果や効率性を勘案との基本方針が出されました。
この基本方針決定後、有識者や学校関係者、保護者等で組織される学校給食改善研究委員会において、中学校完全給食実施にかかる方針について5回に亘り協議いただき、素案を作成していただきました。
その後、市教育委員会において実施方針案としてまとめられ、市三役会議、経営会議において、本市の財政状況や社会情勢等を考慮しつつ継続的な調査、研究を行っていくことを新たに盛り込み、最終的な実施方針として決定するに至りました。
結果として、まずは食缶によるデリバリー方式を選択することが望ましいとの結論に至りましたので、市の責任の下、民間活力を活用し、民間給食事業者からの提供により、4校同時に全員喫食での完全給食を実施することを目指します。
私の1期目から期待され、この間既に中学校を卒業した子どもたちやご家族にとりましては遅きに失したとお叱りも頂いておりますが、私が2期目就任時給食実現を約束した中学一年生の子どもたちが卒業するまでには何としても給食を食べさせてあげたい、このような熱意で引き続き全力をあげて参りますので、議員各位のご理解ご協力を伏してお願い申し上げます。
令和4年6月9日
太宰府市長 楠田 大蔵