ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 ホーム > 観光情報サイト > 太宰府でしたいこと > 太宰府でしたいこと > 太宰府の霊峰 宝満山登山にチャレンジ!

本文

太宰府の霊峰 宝満山登山にチャレンジ!

ページID:0015851 更新日:2021年10月30日更新 印刷ページ表示

太宰府の霊峰 宝満山登山

太宰府市の北東にそびえる宝満山は、古くから神々が宿る山として崇められてきました。現在は、福岡県下でもっとも登山者が多い山としても知られています。今回は、霊峰への登山を、一番人気のスタンダードなルートでチャレンジしてみました。標高829.6mの宝満山は、急斜面が続く険しい山です。登山道が整備されているとはいえ、決して油断することなく万全の準備を整えてスタートします。

宝満宮 竈門神社(ほうまんぐう かまどじんじゃ)から正面登山道を歩いて山頂へ向かう

宝満山全景

お参りしている社殿

(1):太宰府市内の西側から見た宝満山の勇姿。見る方向によって「笠」の形や「カマド」の形など異なる姿に見えるのも特徴 (2):出発前に登山の安全を願って宝満宮 竈門神社に参拝 (3):正面登山道のスタート地点は宝満宮 竈門神社

 修験道の聖地として崇められていた宝満山への登山ルートは複数あります。最もスタンダードなのが、宝満宮 竈門神社を出発点として西側から登る正面登山道ルート。下宮の宝満宮 竈門神社から山頂の上宮へと向かうコースで、霊峰として知られる宝満山を登るのに最も適したルートであるといえます。まずは、こちらで登山の安全を祈願してから出発します。

 標高829.6mの宝満山は、登山ルートが整備されていることから、比較的、初心者でも登りやすい山のように考えられていますが、実は勾配のきつい山道や岩場を進む、かなり本格的な登山です。装備や服装などしっかり準備をした上で、無理をせず慎重に登ることが大切です。

 

一の鳥居から本格的な登山道へ進む

一の鳥居

案内表示湧水

(1):一の鳥居から山中に向かって石段が続く (2):登山道の要所には案内表示の看板などが設置されている (3):途中、湧水が湧く場所やベンチが設置された休憩スポットもある

 

正面登山道ルートの行程は次の通りです。宝満宮 竈門神社→一の鳥居→100段ガンギ→中宮跡→宝満山頂上。

上りは慣れている方で約1時間30分、一般の方で約2時間、下りは約1時間30分、トータルで最低4時間はみておいた方がよいでしょう。日暮れの時刻が早い山中を歩くことを考えるとスタートは早朝がベスト、遅くとも午前中の出発をおすすめします。

 

竈門神社から一の鳥居までは案内に従い林道をショートカット、一の鳥居から本格的な登山道がはじまります。鬱蒼とした森の中を抜ける登山道のほとんどは、趣ある石段が続く道です。

 スタートしてすぐに、想像以上の急勾配に息切れし、全身から汗が吹き出します。登山道のほぼ全域が木々に覆われた道であることから、直射日光が避けられるのが救いです。ルート上にはもちろん、自動販売機や売店はありませんので、水分補給に必要な水やスポーツドリンクなどの用意は必須です。また、要所に案内表示や、ベンチなどが設置された休憩スポットもあるので、しっかり位置の確認や水分補給しながら、無理せずにゆっくりと登っていきましょう。

100段ガンギを超えて、山頂までもうひと踏ん張り!

100段ガンギ

中宮跡馬蹄石

(1):急斜面に石段が続く100段ガンギ (2):頂上手前の休憩スポットでもある中宮跡(ちゅうぐうあと)(3):玉依姫命(たまよりひめのみこと)にまつわる伝説が残る馬蹄石(ばていせき)

 

登山道の後半に、文字通り100段の石段が急斜面上に沿って続く「100段ガンギ」が待ち受けています。「ガンギ」とは、階段など斜めでぎざぎざしたものが続く様子を表す言葉で、石段が山中に向かって永遠に続くかのようなその光景は、見た目には美しく趣きあるものです。しかしながら、その見た目とは裏腹に、ここまで頑張って登ってきた登山者から最後の体力を奪うコース最大の難所です。自然石を組み上げた石段は一段ずつ高さや形が異なるので、しっかりと足元を確認しながら登っていきます。

 

 100段ガンギを超えれば、頂上まではあとひと踏ん張りです。宝満山で修験道が盛んだった頃に中宮(ちゅうぐう)とよばれ、周辺には十一面観音が祀られていた大講堂や神楽堂などが建っていた場所は、現在「中宮跡」とされ、登頂前の最後の休憩スポットです。中宮跡を出発、玉依姫命にまつわる伝説が残る「馬蹄石」を過ぎて、最後の急斜面を上ると頂上に到着です。

宝満宮 竈門神社の上宮にお参り&絶景を満喫!

宝満山頂上

竈門神社上宮頂上で絶景

(1):頂上からは太宰府市街地はもちろん、天気が良ければ玄界灘までが見渡せる (2):巨大な岩盤の上に建つ竈門神社の上宮 (3):頂上で絶景を眺めながらいただくお弁当の味は格別!

 

 頂上には、宝満宮 竈門神社の上宮の社が鎮座し、周囲は巨大な岩盤となっています。ほぼ360度を見渡すことができる絶景は、ここでしか見ることができないすばらしいもので、西から脊振山地(せふりさんち)の山々、博多湾や玄界灘、英彦山などの山々、遠くは有明海の彼方に雲仙岳までも望むことができます。

 

 頂上で昼食をとるなどゆっくり過ごしたら、同じルートで下山します。下山の所要時間は上りの約3分の2時間程度をみておくのがよいでしょう。

 

四季折々の自然の景観を楽しむ

桜紅葉

(1):宝満宮 竈門神社周辺の桜 (2):晩秋の宝満山。美しく紅葉した山並みにうっすらと雪化粧した姿が印象的

 

 修験道の霊峰として知られる宝満山は、豊かな自然の宝庫としても有名な場所。

登山口にあたる宝満宮 竈門神社周辺は太宰府を代表する桜・紅葉の名所のひとつで、シーズンには多くの人が訪れる場所でもあります。

 

 登山道周辺では珍しい草花を目にすることもできます。独特のシマ模様が特徴のマムシグサ、可愛らしい白い花をつけるシュスランやアケボノソウなど、四季を通して多くの山野草と出会えるのも宝満山登山の魅力のひとつでもあります。

 

 また、宝満山は毎年5月に大量のヒキガエルの幼体が一斉に頂上に向かって移動する、とっても珍しい現象が見られることも知られています。毎年、有志が観察を行っていますが、未だその不思議な行動の原因ははっきりとわかっていません。体長1センチにも満たない子ガエルが約50日間かけて山登りをするこの現象は、2020年に「宝満山のヒキガエル」として太宰府の市民遺産にも登録されました。

絶景と自然に癒される霊峰登山を終えて

クサリ道救命箱岩と岩の間の小道頂上で竈門神社の上宮

(1):道中には、クサリをつかんで登るような場所も点在している (2):救命箱が設置されたベンチなどもある (3):岩と岩の間の小道を抜けて進む (4):頂上で竈門神社の上宮にお参り

 

 今回の登山で感じたことは、まず、登山道が想像以上に急勾配で険しい道程であることから装備なども含め事前にしっかりとした準備が必要であること、水分補給用の水やお茶などの用意はもちろん、天候の急変などに備えてレインコートなどを携行しておくことも大切です。そして何より、普段からしっかりと基礎体力をつけるトレーニングをしておかないといけないことを痛感しました。

 

 険しい山道を登り切って山頂に到達した時の達成感もやはり想像を超えるものでした。絶景を眺めながら開放感満点のランチタイムはとにかく最高です。また、美しい自然石の石段が続く道中も、遥か昔から続く修験道の道ならではの神聖な雰囲気に包まれており、周囲の豊かな自然の景観も相まって、まさに霊峰とよぶにふさわしい山であることを実感することができました。下山後には聖なる山から不思議なパワーを授かったように感じました。

 

 

宝満山    (ほうまんざん)

電話:092-921-2121(太宰府市観光推進課)、092-922-4106(宝満宮 竈門神社)

住所:太宰府市・筑紫野市

交通:登山口の宝満宮 竈門神社までは、西鉄太宰府駅からコミュニティバスまほろば号内山行きで10分、終点下車すぐ

料金・時間・定休日:入山自由

駐車場:宝満宮 竈門神社駐車場利用(約100台)1回400円

 

宝満宮 竈門神社に関する記事は以下の特集でも紹介しています。まだまだ宝満宮 竈門神社について知りたい方はぜひこちらもご覧ください。

・「アートな建築にも注目! 宝満宮 竈門神社で縁結び祈願」

 

※掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、お出かけの際は事前にご確認ください。

 

 

皆さまのご意見をお聞かせください

お求めの情報が充分掲載されてましたでしょうか?
ページの構成や内容、表現は分りやすかったでしょうか?
この情報をすぐに見つけられましたか?