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発掘調査の速報パネル展を開催します
発掘調査パネル展「令和4年度発掘調査成果展ー国分・坂本地区編ー」
太宰府市教育委員会では、開発などにともなって毎年5~6件の発掘調査をおこなっています。文化財課では、発掘調査の情報や出土品を整理し、その成果を報告書として刊行しています。
今回は、令和4年度におこなった発掘調査の中から、川添遺跡第4次調査、小正府遺跡第1次調査、大宰府条坊跡第346次調査の現段階の調査成果を、報告書刊行よりも一足早くパネルでお伝えします。
会期
令和5年9月1日(金曜日)から令和5年11月5日(日曜日)まで
開館時間:午前9時から午後5時まで
注意:月曜休館(月曜日が祝日の場合は開館し、翌平日に休館します)
場所
太宰府市文化ふれあい館 1階多目的ホール
住所:太宰府市国分四丁目9番1号
電話:092-928-0800
展示のおもな内容
小正府遺跡(こしょうふいせき)第1次調査
坂本3丁目で実施した発掘調査では、奈良時代から平安時代にかけての住居跡や道路、瓦窯などのほか、土器の坏と蓋を合わせて埋納した遺構や鍛冶を行った痕跡が見つかりました。中でも瓦窯からは「天延三年七月七日」(天延三年=975年)という銘が刻まれた瓦が見つかっており、平安時代の中でも中期から後期にかけて瓦生産をおこなっていたことがわかりました。
川添遺跡(かわぞえいせき)第4次調査
国分3丁目で実施した発掘調査では、奈良時代から平安時代にかけての建物跡や井戸跡などのほか、土器の中に銅のお金を入れて埋めた祭祀(さいし)跡が見つかりました。めずらしい亀の形をした硯も出土しており、この場所が近くにある筑前国分寺や筑前国分尼寺に関係する役所であった可能性が考えられます。
大宰府条坊跡(だざいふじょうぼうあと)第346次調査
水城小学校の校舎建て替えにともなう発掘調査で、大型の掘立柱建物が見つかりました。また、市内で3例目となる「漆紙文書(うるしがみもんじょ)」も見つかっています。昔、小学校の敷地内では、「遠賀団印(おかだんいん)」が出土したこともあり、古代の役所があったと考えられます。