○太宰府市介護予防・日常生活支援総合事業第1号事業訪問型サービスAの人員、設備及び運営に関する基準を定める規則
平成30年3月27日
規則第18号
(趣旨)
第1条 この規則は、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)第115条の45第1項第1号イに規定する第1号訪問事業のうち訪問型サービスAの事業の人員、設備及び運営に関する基準について定めるものとする。
(1) 訪問型サービスA 法第115条の45第1項第1号イに規定する第1号訪問事業のうち緩和した基準によるサービスをいう。
(2) 法定代理受領サービス 法第115条の45の3第3項の規定により訪問型サービスAに係る第1号事業支給費が利用者に代わり当該訪問型サービスAの事業を行う者(以下「サービス事業者」という。)に支払われるときの当該第1号支給費に係る訪問型サービスAをいう。
(事業の一般原則)
第3条 サービス事業者は、訪問型サービスAを利用するもの(以下「利用者」という。)の意思及び人格を尊重して、常に利用者の立場に立ったサービスの提供に努めなければならない。
2 サービス事業者は、訪問型サービスAの事業を運営するに当たっては、地域との結びつきを重視し、市、他の事業者その他保健医療サービス及び福祉サービスを提供する者との連携に努めなければならない。
(基本方針)
第4条 訪問型サービスAの事業は、自立した日常生活を営むことができるよう生活支援を行うことにより、利用者の心身機能の維持回復を図り、もって利用者の生活機能の維持又は向上を目指すものでなければならない。
(従業者等の員数)
第5条 サービス事業者が訪問型サービスAを行う事業所(以下「サービス事業所」という。)ごとに利用者の数に応じて必要数の従事者及び訪問事業責任者を置かなければならない。
2 前項の従事者は、介護福祉士、法第8条第2項に規定する政令で定める者又は市長が指定する研修受講者で、専ら従事者として従事する者でなければならない。
3 第1項の訪問事業責任者は、従事者の中から必要数を配置するものとする。
(管理者)
第6条 サービス事業者は、サービス事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、サービス事業所の管理上支障がないときは、当該管理者を当該サービス事業所の他の職務に従事させ、又は同一敷地内に当該サービス事業者が設置する他の事業所、施設等の職務に従事させることができるものとする。
(訪問事業責任者)
第7条 訪問事業責任者は、次に掲げる業務を行うものとする。
(1) 訪問型サービスAの利用の申込みに係る調整をすること。
(2) 利用者の状態の変化やサービスに関する意向を定期的に把握すること。
(3) サービス担当者会議(法第115条の48第1項に規定する会議をいう。以下同じ。)を実施すること。
(4) 従事者(訪問事業責任者を除く。以下この条において同じ。)に対し、具体的な援助目標及び援助内容を指示するとともに、利用者の状況についての情報を伝達すること。
(5) 従事者の業務の実施状況を把握すること。
(6) 従事者の能力や希望を踏まえた業務管理を実施すること。
(7) 従事者に対する研修、技術指導等を実施すること。
(8) その他のサービス内容の管理について必要な業務を実施すること。
(設備及び備品等)
第8条 サービス事業所には、訪問型サービスAの事業の運営を行うために必要な広さを有する専用の区画を設けるほか、訪問型サービスAの提供に必要な設備及び備品等を備えなければならない。
2 サービス事業者が指定訪問介護事業者又は指定介護予防訪問介護事業者又は訪問サービス(国基準)事業者の指定を受け、かつ、それぞれの事業を同一の事業所において一体的に運営しているときは、福岡県介護サービス事業等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例(平成24年福岡県条例第55号)第7条に規定する基準を満たすことをもって、前項の規定を満たしているものとみなすことができる。
(個別計画の作成)
第9条 訪問事業責任者は、必要に応じて、利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえて、訪問型サービスAの目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容、訪問型サービスAの提供を行う期間等を記載した個別計画を作成するものとする。
2 訪問事業責任者は、個別計画の作成に当たっては、その内容について利用者又はその家族に対して必要な説明を行い、利用者の同意を得なければならない。
3 訪問事業責任者は、個別計画を作成したときは、当該個別計画を利用者に交付しなければならない。
(内容及び手続の説明及び同意)
第10条 サービス事業者は、訪問型サービスAの提供の開始に際し、あらかじめ、利用申込者又はその家族に対し、次条に規定する重要事項に関する運営規程、従事者の勤務体制その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書を交付し、必要な説明を行い、当該サービス提供の開始について利用申込者の同意を得なければならない。
(重要事項に関する運営規程)
第11条 サービス事業者は、サービス事業所ごとに、次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する運営規程を定めておかなければならない。
(1) 事業の目的及び運営の方針
(2) 従事者の職種、員数及び職務の内容
(3) 営業日及び営業時間
(4) 訪問型サービスAの内容及び利用料その他の費用の額
(5) 通常の事業の実施地域
(6) 緊急時等における対応方法
(7) その他の事業の運営に関する重要事項
2 サービス事業者は、サービス事業所の見やすい場所に、前項に規定する重要事項に関する運営規程、従業者の勤務の体制その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を掲示しなければならない。
(提供拒否の禁止)
第12条 サービス事業者は正当な理由なく訪問型サービスAの提供を拒んではならない。
(受給資格等の確認)
第13条 サービス事業者は、訪問型サービスAの提供を求められたときは、その者の提示する被保険者証によって、被保険者資格、要支援認定の有無及び要支援認定の有効期間又は事業対象者(太宰府市介護予防・日常生活支援総合事業事務取扱規程(平成29年訓令第2号。以下「取扱規程」という。)第6条第1項第2号に規定する事業対象者をいう。)であることを確かめるものとする。
(心身の状況等の把握)
第14条 サービス事業者は、訪問型サービスAの提供に当たっては、利用者に係る地域包括支援センター(法第115条の46第1項に規定する地域包括支援センターをいう。以下同じ。)が開催するサービス担当者会議等を通じて、利用者の心身の状況、その置かれている環境、他の保健医療サービス又は福祉サービスの利用状況等の把握に努めなければならない。
(地域包括支援センター等との連携)
第15条 サービス事業者は、訪問型サービスAを提供するに当たっては、地域包括支援センターその他保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
2 サービス事業者は、訪問型サービスAの提供の終了に際しては、利用者又はその家族に対して適切な説明及び指導を行うとともに、当該利用者の支援のため、当該利用者に係る地域包括支援センターその他保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者と密接な連携に努めなければならない。
(介護予防ケアプランに沿ったサービスの提供)
第16条 サービス事業者は、介護予防ケアプラン(法第8条の2第16項及び施行規則第140条の62の5第3項に規定する計画をいい、施行規則第83条の9第1号ニに規定する計画を含む。以下同じ。)が作成されているときは、当該介護予防ケアプランに沿ったサービスを提供しなければならない。
(介護予防ケアプランの変更の援助)
第17条 サービス事業者は、利用者が介護予防ケアプランの変更を希望するときは、当該利用者に係る地域包括支援センターへの連絡その他の必要な援助を行わなければならない。
(身分を証する書類の携行)
第18条 サービス事業者は、従事者に身分を証する書類を携行させ、初回訪問時及び利用者又はその家族から求められたときは、これを提示すべき旨を指導しなければならない。
(サービスの提供の記録)
第19条 サービス事業者は、訪問型サービスAを提供した際は、当該訪問型サービスAの提供日及び内容その他必要な事項を、利用者の介護予防ケアプランを記載した書面又はこれに準ずる書面に記載しなければならない。
2 サービス事業者は、訪問型サービスAを提供した際は、提供した具体的なサービスの内容等を記録するとともに、利用者からの申出があったときは、文書の交付その他適切な方法により、その情報を利用者に対して提供しなければならない。
(利用料等の受領)
第20条 サービス事業者は法定代理受領サービスに該当する訪問型サービスAを提供した際には、その利用者から利用料の一部として、訪問型サービスAに係るサービス費用基準額から当該サービス事業者に支払われる第1号事業支給費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。
2 サービス事業者は、法定代理受領サービスに該当しない訪問型サービスAを提供した際にその利用者から支払を受ける利用料の額と、訪問型サービスAに係るサービス費用基準額との間に、不合理な差額が生じないようにしなければならない。
3 サービス事業者は、前2項の支払を受ける額のほか、利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域の居宅において訪問型サービスAを行うときは、それに要した交通費の額の支払を当該利用者から受けることができる。
4 サービス事業者は、訪問型サービスAの提供に当たっては、あらかじめ、利用者又はその家族に対し、当該サービスの内容及び費用負担について必要な説明を行い、利用者の同意を得なければならない。
(証明書の交付)
第21条 サービス事業者は、法定代理受領サービスに該当しない訪問型サービスAに係る利用料の支払を受けたときは、提供した訪問型サービスAの内容、費用の額その他必要と認められる事項を記載したサービス提供証明書を利用者に対して交付しなければならない。
(同居家族に対するサービス提供の禁止)
第22条 サービス事業者は、従事者に、当該利用者の同居の家族に対し、利用者に提供される訪問型サービスAの提供をさせてはならない。
(利用者に関する市への通知)
第23条 サービス事業者は、訪問型サービスAを受けている利用者が次の各号のいずれかに該当するときは、遅滞なく、意見を付してその旨を市に通知しなければならない。
(1) 正当な理由なしに訪問型サービスAの利用に関する指示に従わないことにより、要支援状態の程度を増進させたと認められるとき、又は要介護状態となったと認められるとき。
(2) 偽りその他不正な行為によって訪問型サービスAの提供を受け、又は受けようとしたとき。
(緊急時等の対応)
第24条 サービス事業者の管理者又は従事者は、現に訪問型サービスAの提供を行っているときに利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに主治の医師その他の医療機関への連絡を行う等の必要な措置を講じなければならない。
(勤務体制の確保等)
第25条 サービス事業者は、利用者に対し適切な訪問型サービスAを提供できるよう、サービス事業所ごとに、従事者の勤務の体制を定めておかなければならない。
2 サービス事業者は、サービス事業所ごとに、当該サービス事業所の従事者によって訪問型サービスAを提供しなければならない。
3 サービス事業者は、従事者の資質の向上のために、その研修の機会を確保しなければならない。
(衛生管理)
第26条 サービス事業者は、従事者の清潔の保持及び健康状態について、必要な管理を行わなければならない。
2 サービス事業者は、サービス事業所の設備及び備品等について、衛生的な管理に努めなければならない。
(秘密保持等)
第27条 サービス事業所の従事者は、正当な理由なく、業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らしてはならない。
2 サービス事業者は、当該サービス事業所の従事者であった者が、正当な理由なく、業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければならない。
3 サービス事業者は、サービス担当者会議等において、利用者の個人情報を用いるときは利用者の同意を、利用者の家族の個人情報を用いるときは当該家族の同意を、あらかじめ書面により得ておかなければならない。
(地域包括支援センターに対する利益供与の禁止)
第28条 サービス事業者は、地域包括支援センター又はその職員に対し、利用者に対して特定のサービス事業者による訪問型サービスAを利用させることの対償として、金品その他の財産上の利益を供与してはならない。
(苦情への対応)
第29条 サービス事業者は、提供した訪問型サービスAに係る利用者及びその家族からの苦情に迅速、かつ、適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならない。
2 サービス事業者は、前項の苦情を受けたときは、当該苦情の内容等を記録しなければならない。
3 サービス事業者は、提供した訪問型サービスAに関し、法第115条の45の7第1項の規定により市が行う帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示の求め又は市の職員からの質問若しくは照会に応じ、及び利用者からの苦情に関して市が行う調査に協力するとともに、市から指導又は助言を受けたときは、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
4 サービス事業者は、市からの求めがあったときは、前項の改善の内容を市に報告しなければならない。
5 サービス事業者は、提供した訪問型サービスAに係る利用者からの苦情に関して国民健康保険団体連合会(国民健康保険法(昭和33年法律第192号)第45条第5項に規定する国民健康保険団体連合会をいう。以下同じ。)が行う法第176条第1項第3号の調査に協力するとともに、国民健康保険団体連合会から同号の指導又は助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
6 サービス事業者は、国民健康保険団体連合会から求めがあった場合には、前項の改善の内容を国民健康保険団体連合会に報告しなければならない。
(地域との連携)
第30条 サービス事業者は、その事業の運営に当たっては、提供した訪問型サービスAに関する利用者からの苦情に関して市等が派遣する者が相談及び援助を行う事業その他の市が実施する事業に協力するよう努めなければならない。
(事故発生時の対応)
第31条 サービス事業者は、利用者に対する訪問型サービスAの提供により事故が発生したときは、市、当該利用者の家族、当該利用者に係る介護予防ケアマネジメント(取扱規程第3条第1項第1号ウに規定する介護予防ケアマネジメントという。以下同じ。)を行う地域包括支援センター等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。
2 サービス事業者は、前項の事故の状況及び事故に際して採った処置について記録しなければならない。
3 サービス事業者は、利用者に対する訪問型サービスAの提供により賠償すべき事故が発生したときは、損害賠償を速やかに行わなければならない。
(記録の整備)
第32条 サービス事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
(1) 第9条に規定する個別計画
(2) 第19条第2項に規定する提供した具体的なサービスの内容等の記録
(3) 第23条に規定する市への通知に係る記録
(4) 第29条第2項に規定する苦情の内容等の記録
(5) 第31条第2項に規定する事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録
(モニタリング)
第33条 訪問事業責任者は、介護予防ケアプラン又は個別計画に基づくサービスの提供の開始時から、少なくとも1月に1回は、当該介護予防ケアプラン又は個別計画に係る利用者の状態、当該利用者に対するサービスの提供状況等について、当該サービスの提供に係る介護予防ケアマネジメントを行う地域包括支援センター等に書面で報告するとともに、当該介護予防ケアプラン又は個別計画に記載したサービスの提供を行う期間が終了するまでに、少なくとも1回は当該介護予防ケアプラン又は個別計画の実施状況、目標の達成状況等の把握(以下「モニタリング」という。)を行うものとする。
2 訪問事業責任者は、モニタリングの結果を記録し、当該記録を当該訪問型サービスAの提供に係る介護予防ケアマネジメントを行う地域包括支援センターに書面で報告しなければならない。
3 訪問事業責任者は、モニタリングの結果を踏まえ、必要に応じて個別計画の変更を行うものとする。
(訪問型サービスAの提供に当たっての留意点)
第34条 サービス事業者は、訪問型サービスAの提供に当たっては、介護予防の効果を最大限に高める観点から、次に掲げる事項に留意しなければならない。
(1) サービス事業者は、訪問型サービスAの提供に当たり、介護予防支援又は介護予防ケアマネジメントの作成におけるアセスメント(指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第37号)第30条第7号に規定するアセスメントをいう。)において把握された課題、訪問型サービスAの提供による当該課題に係る改善状況等を踏まえつつ、効率的、かつ、柔軟なサービスの提供に努めること。
(2) サービス事業者は、自立支援の観点から、利用者が可能な限り、自ら家事等を行うことができるよう配慮するとともに、利用者の家族、地域の住民による自主的な取組等による支援及び他の福祉サービスの利用の可能性についても考慮しなければならない。
(事業の廃止又は休止の届出及び便宜の提供)
第35条 サービス事業者は、訪問型サービスAの事業を廃止し、又は休止しようとするときは、その廃止又は休止の日の1月前までに、次に掲げる事項を市長へ届け出なければならない。
(1) 廃止し、又は休止しようとする年月日
(2) 廃止し、又は休止しようとする理由
(3) 現に訪問型サービスAを受けている者に対する措置
(4) 休止しようとするときは、休止の予定期間
2 サービス事業者は、前項の規定による事業の廃止又は休止の届出をしたときは、当該届出の日の前1月以内に訪問型サービスAの提供を受けていたものであって、当該事業の廃止又は休止の日以後においても引き続き当該サービスに相当するサービスの提供を希望するものに対し、必要なサービスが継続的に提供されるよう、介護予防ケアマネジメントを行う地域包括支援センター、他の訪問型サービスA事業者その他の関係者との連絡調整その他の便宜の提供を行わなければならない。
(暴力団関係者の排除)
第36条 サービス事業者は、その運営について、太宰府市暴力団排除条例(平成21年条例第34号)第2条第1号に規定する暴力団及び同条第2号に規定する暴力団員、若しくは暴力団又は暴力団員と密接な関係を有する者の支配を受けてはならない。
(委任)
第37条 この規則に定めるもののほか、その他必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この規則は、平成30年4月1日から施行する。